2006年11月16日

新築住宅の瑕疵担保責任 ◆10年保障◆

土曜日になると、建売住宅の折込チラシが

大量に新聞とともに届きます。

そのチラシに

「10年間保障付き」

と書かれたものを見たことがありませんか?

10年も保障してくれるなんて、なんて良い不動産業者!

そう、思うのはチョット待ってください。

平成12年4月1日より 新築住宅には10年間保障を

つけることを義務づけられました。

ですから、「10年間保障付き」 は親切ではなく当然のことです。

むしろ、10年間保障の無い不動産業者に気をつけて下さい!!


【新築住宅の10年間保障】

 新築されて、1年以内の住宅。

 基礎構造部分 (柱・梁・床・壁・外壁・屋根・基礎など)

 に隠れた瑕疵がある場合

   契約解除

   損害賠償

   瑕疵補修

   の請求を、物件の引渡しから10年間できる。


10年を延長する契約は有効だが、10年未満に縮めるのは無効。

(契約書の特約事項に10年未満の年数が記入されても無効。)


中古住宅や住宅以外の物件にはこの適用はありません。

又、平成12年3月31日以前の新築住宅にもありません。
posted by ようこ at 14:59| Comment(9) | TrackBack(0) | 瑕疵担保責任 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月14日

心理的瑕疵の担保責任 ◆暴力団◆

何年か前に、格安の土地の情報があり 現場を

見に行った時のことです。

該当する土地に隣接する場所に建築現場事務所風の建物が。

特に目立った看板があるわけではありませんでした。

でも、雰囲気的に何か変。

聞き込み調査 (刑事みたい) をしたところ、ヤクザの

組み事務所でした。

違う不動産業者が その土地を購入し建売を始めましたが

売れ行きは悪く、数年経った今も完売していません。

やはり、終の棲家として購入する家の周りに

暴力団の事務所があれば、いくら安くても買わないですよね。



【平成7年8月 東京地裁 での判例】

 買主は賃貸マンションを建設する目的で土地の

 売買契約を行った。

 契約後、本件土地が面する交差点の対角線上に暴力団事務所の

 存在を知った。

 買主は契約解除と損害賠償を求めたが

 裁判所は売主の損害賠償のみを認め、契約解除は

 認めなかった。

            ↓

       売主から暴力団事務所の説明がなく
   
       暴力団事務所の存在を示すような大紋等も

       掲がっておらず、買主にその存在を知る術はなかった
 
       ことから、隠れた瑕疵と判断される。

       しかし、周りに住宅や店舗が存在することから

       生活できない、とは認められなかった。



【平成9年7月 東京地裁 での判例】

 中古マンションの売買契約をし、入居後 

 騒音や、深夜の大勢の黒づくめの人間の出入りなど

 迷惑行為を行う暴力団組員が居住していることを知る。

 買主は契約の解除と損害賠償を求めたが

 裁判所は売主の損害賠償のみを認め、契約解除は

 認めなかった。

            ↓
  
       組員の迷惑行為が隠れた瑕疵と判断され

       損害賠償は認められたが、住めないまでもない

       と判断され、契約解除は認められなかった。



いずれの案件も、契約解除にはいたらず

暴力団の事務所、組員の存在で解除まで認めてもらうには

相当深刻な事情が必要であるようです。


暴力団に限らず、迷惑行為を行う住人の存在は

入居してからでないと わからない場合が多いです。

中古マンション購入なら、事前に管理人さんに、

それとなく聞いておくのもいいと思います。


 
posted by ようこ at 14:21| Comment(4) | TrackBack(2) | 瑕疵担保責任 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月13日

心理的瑕疵の担保責任 ◆自殺◆

宅建協会や弁護士事務所に多い相談の物件は

自殺があった物件だそうです。

家には、人間の生き死にはつきものですが、 やはり自殺となると

購入するのは躊躇われます。


【平成9年7月 横浜地裁 での判例】

 居住を目的とし、マンションの売買契約をし、引渡しを受けた。

 居住後、売主の妻が6年前にこの部屋で自殺していたことが

 判明。

 裁判所は、買主の契約解除を認め、買主からの損害賠償も

 認めた。

            ↓

     買主が事実を知っていれば購入しなかったであろう。

     告知義務違反であり、契約解除だけでなく賠償責任まで

     負わされた例。


【平成11年2月 大阪地裁 での判例】

 買主は売主から、建物を壊して新たな建物を建てる目的で

 土地と建物の売買契約をし、手付金を払った後、本件建物を

 解体した。

 その後、解体した建物で2年前に自殺があったことが判明。

 裁判所は、自殺の事実を隠れた瑕疵とは認めず、買主の

 手付金返還請求、損害賠償請求を棄却した。

           ↓

     自殺があった建物はすでに取り壊され、嫌悪すべき

     心理的欠陥の対象が特定できなくなった、として

     瑕疵とは認めなかった例。



この様に、自殺の物件でも状況により、判断されることが

正反対になります。


10年以上前なら、告知しなくてもいいのか?

売主の前の売主が自殺していたら告知しなくてもいいのか?


疑問に思いますよね。

担当弁護士に尋ねたところ、これも それぞれのケースにより

違ってくるそうです。

都会と田舎での判断基準も若干違ってくるそうです。


まあ、こういう物件を売却したい時は正直に告知した方がよい

ということですね。



いずれの案件も、不動産仲介業者には注意義務違反はなく

業者の責任は認められませんでした。

が、自殺の事実を知っていて、告知していなければ業者も

告知義務違反として、損害賠償責任の対象となります。

自殺の事実を買主に告げることは、個人情報の漏洩には

当たりません。

posted by ようこ at 00:57| Comment(8) | TrackBack(0) | 瑕疵担保責任 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月11日

瑕疵担保責任

昨日は宅建協会の講習会でした。

宅地建物取引業協会では、年に4回義務講習を行い

不動産業に携わる会員の知識の向上に努めています。

今回の講習は瑕疵担保責任についてでした。



最近、テレビで、手抜き建築や違法建築の特集を見ます。

物件を購入した後、雨漏りや建物の歪みが起こったり

購入した土地の地中に廃材が埋められていた、環境基準を

上回る化学物質が検知された、など。

これを瑕疵といいます。

瑕疵があること自体が問題なのではなく

この瑕疵を告知しなかった、又は気づかなかったことが問題です。

雨漏りのする物件を、初めから知っていれば

 @ 買わない

 A 安ければ買う

と選択できます。

雨漏りしていても格安の値段なら、補修をして住めれば 

お買い得! と考える人もいるのです。


隠していた瑕疵が見つかることで契約の解除、損害賠償が

発生します。


民法では瑕疵の責任を問える期間を

瑕疵を見つけてから1年以内 と定めています。

見つけてから、ですので それが3年後に見つけようが5年後に

見つけようがOKですが

最近の裁判での判例では、物件を引き渡して10年を経過してから

瑕疵を見つけても時効が発生し、無効となっているようです。


民事で争われる案件は、民法に基づいた判例でジャッジされます。

要するに、ケースバイケース なんです。

次回より、いくつかの事例を挙げていきますので

買う時、売る時の立場で 参考にしてみてください。


商人間の売買では商法が適用され 瑕疵の責任を問える期間は

6ヶ月となります。

受領後6ヶ月です。

これは不動産に限ったことではなく、一般商品でも同じです。

仕入れた商品が不良品であっても6ヶ月放っておけば

相手に責任を問えなくなります。

まあ、こんなお商売人さんは そもそも商売人失格ですが。。。


   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


  肩こり解消の為に、鉄棒でぶら下がりをやっってました。

  そうしたら、肋骨にヒビが・・・・・もうやだ〜(悲しい顔)

  安静にしていれば10日ほどで治るそうです。

  そのことをミクシイに書いたら、結構簡単にヒビがいくそうで

  結構そんな人が多いのに驚きました。





posted by ようこ at 18:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 瑕疵担保責任 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月03日

生産緑地の売買

今日は、以前より売買のお話をさせていただいている

地主さんと久しぶりの交渉をしました。

この地主Mさんとは、土地売買の交渉を始めてから10ヶ月

くらい経ちます。

元々、売る意思のない地主さんを口説き落とすのに

こうやって数ヶ月、長い時は1年くらいかかって やっと

売っていただけた、というケースもあります。


ようやくMさんにも 売りたいという具体的な段階に

進んだのですが、あるネックが交渉を長引かせています。

そのネックとは。


Mさんの持っている土地は全て生産緑地です。

生産緑地を解除し、農地法の申請をしないと売ることはできません。

生産緑地のことは解除方法は8月26日の記事に書きました。

ところが、幾つもの土地を持っておられるMさん。

希望は、ある場所の1筆だけを売り、あとの数筆はまだ売りたくない

ということ。

ですが

生産緑地を複数持っている場合、これとこれ という具合に

一部だけを解除することは出来ません。

生産緑地を解除してしまうと、翌年からの固定資産税が大幅に

高くなってしまいます。


土地は売りたいが 残す土地の固定資産税が高くなるのはイヤ

そういうジレンマにMさんはおちいっています。


どうする? Mさん!


よい案があるのですが・・・・・。


全部の土地を売ってください!



Mさんとの お付き合いは まだまだ続きそうです。



    【生産緑地についての補足】

    特例として、全体の20%だけ解除することが可。

    生産緑地のまま、生産緑地として利用するなら売買可






posted by ようこ at 23:00| Comment(11) | TrackBack(0) | 生産緑地 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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